結婚式。

ムラタが22歳の時、奥さんとフランスで結婚式を挙げてくれた。

何だかおかしな文章なのだが、
もう少し詳しく書くと、
ムラタと奥さんはフランスで結婚した。
当時金銭的余裕もなく、紙だけで終わらせようと思っていたところ、
MAISON LANDEMAINE のご夫妻が結婚式を開いてくれたのだ。
職場のスタッフや、超有名な飲食界のカメラマン、ピエスモンテ、
パリ市内のスポット撮影を回るシトロエンの車、着物の着付け、
ヘアメーク。
全てがオリジナルで、全てに愛がこもっていた。

だから、結婚式を『挙げてくれた』
なのだ。

あれから16年。
愛というのは表現できるという事がやっとわかってきた。
そこにかけられた金銭的価値だけによる物ではなく、
記憶に長く残るものだ、
それを思い出すたびに、心がほっこりとする様なことだ。

今回結婚式用に一升パンを作らせていただいた。
2人を繋いだことがきっと野球だったんだ。
そして、野球がこれからの2人と子供たちをずっと見守ってくれる。

そんな願いを込めて野球のシルエットを入れた一升パンを焼かせてただきました。

スポーツっていいなと。
思い起こすっていいなと。
2人の愛が10年経った頃にも今とは違う形で、
ほっこりとするような愛が再確認できたらいいなと。

記憶に残るパンを作れたらいいなと思うのです。