左が発酵後の写真
右が発行前の写真
ベンチタイム中の下に敷く器具を実際に
バンジュウの中とキャンパス生地の上で比べてみました。
分割して丸めて、バンジュウの中に入れる。
分割して丸めて、キャンパス生地の上に乗せる。
発酵後の生地を持ち上げてみると、布板(キャンパス生地)の生地はサラッとしていて
表面に手粉を振れば、十分成形ができる状態だったのですが、
ばんじゅうの生地は、下に粉を振っていたにもかかわらず、少し貼り付き気味でベタッとしておりました。
両方とも、適度に打ち粉をして成形する分には問題がなかったのですが。
これで50本手成形してと言われれば、
ムラタの場合、ばんじゅうは手間が増える上、使用する手粉も増えるので、あまり好まないと思うのです。
焼きあがったバゲットを見てみると、共に綺麗に焼きあがっていて
不服は無いのですが、作業効率が悪いと言うのが一番のマイナスポイントでした。
(バゲットの写真撮り忘れましたので、また今度追いかけてアップします)
決して、バンジュウが悪いと言っているわけでは無いのです。
バンジュウより木の板や、キャンパス生地の方が効率がいいと言っているのです。
具体的には。。。
製法から説明する必要があります。
一昔前の、直接法(生地を一回も冷やす事なく、当日に捏ね上げて、そのまま焼成まで行う製法)でパン作りをする場合にはバンジュウでもさほど気にならないと思いますが、生地を一回冷蔵する場合などはバンジュウでは困ったことが起こります。
それは、
低温長時間発酵などのやり方で、バンジュウの中に分割して丸めた冷えている(10度位)の生地が入っている場合と
直接法などのやり方で、バンジュウの中に分割して丸めた温かい(30度位)の生地が入っている場合
この2種類の製法を見比べてみるとよくわかると思います。
もし、上記の2つの製法を同じ室温に置いていた場合、後者(直接法など)はスムーズに発酵しますが、前者(低温長時間発酵など)は、バンジュウの中に蓄冷されてしまい。発酵がスムーズに進まなくなります。
しかも、その冷えた生地がいっぱいのバンジュウを積み重ねていくと、上段のバンジュウの生地は発酵するのに、下段のバンジュウの生地は、発酵が遅れると言う現象が起きます。
=上段の冷たい生地の冷気が下へ下へといく為、こんな現象が起きます。
だから、どうしないといけないかと言いますと。
強制的に生地を温めるか、ゆっくり、じっくり、室温で複温させるかのどちらかになります。
強制的に生地を温める場合。
→ホイロに入れるなどの温かい場所に生地を置く事で対処します。
ゆっくり、じっくり室温で複温の場合。
→平べったく、バンジュウ等を重ねる事なく置く必要性が出てきます。
だから、これの何処が問題があるの!
場所を取るのです。バンジュウだと。
ホイロに入れるにしても、平べったく置くにしても、バンジュウだと不必要に
やたらと場所をとるのです。
こんなことが理由で、
ハード系に関しては低温長時間発酵メインで作っているムラタパン的には
ホイロに入るサイズの板などを使ってベンチタイムを取るほうが
作業的にも、効率的にも良い感じだと思い込んでいるのです。