6 パンチ→容器に入れる→冷蔵庫へ(15時間〜36時間保存可能)
一次発酵
パンチ
一次発酵続き
パンチ→冷蔵庫へ(今ここです)
15時間後〜36時間後
冷蔵庫から出して
分割、丸め
ベンチタイム(生地が冷たいのでちょっと長くなります)複温させると言います
成形
最終発酵
焼成
至って普通のパンチを入れてバットに入れて冷蔵庫に入れるのですが。
ちょっとだけ注意点があります。
この生地がちょっと膨らんだところで生地の発酵が止まるとベストです。
冷蔵庫の冷え方や、設定温度によっても変わってしまいますが、
基本は0度〜3度でやってみてください。
(温度計を冷蔵庫に入れて正確な温度を測っておくとgoodです。)
この温度について語り出すと一晩話し続けれるくらいのボリュームがありますので、
ここでは0度〜3度で大丈夫です。
慣れるまでは、15時間〜24時間以内に次の工程に進んでください。
詳しい話はまた別の機会にお話しいたします。
15時間ー36時間冷蔵保存
この時間の幅。
疑問に感じるかもしれませんが、
15時間ー36時間の間であればいつでも冷蔵庫から出して次に進んでくださいと言うことです。
やり方によっては、
捏ねあがった全体の生地の半分を15時間後に焼いて
残りの半分を30時間後に焼くと言うことも可能です。
これが低温長時間発酵の最大の利点。
捏ねるのは一回だけだけど、焼き上げるのは複数回に分けて
焼き立てを食べることができると言う事です。
これがマスターできると、パン焼き生活が変わります。
土曜日の午後に捏ねて、日曜日のお昼に焼き上げるなんて事も可能になります。
7 分割 丸め→ベンチタイム
一次発酵
パンチ
一次発酵続き
パンチ→冷蔵庫へ
15時間後〜36時間後
冷蔵庫から出して
分割、丸め
ベンチタイム(生地が冷たいのでちょっと長くなります)複温させると言います
今ここです。
成形
最終発酵
焼成
冷蔵庫で冷えている生地を(必要な分だけ)出して
分割します。
(半分でもいいし。全部でも勿論いいです)
そして丸めます。
丸めについては以前のこちらのページを御覧ください。
ここで直説法とは少しだけ違う事に気付くと思います。
そうです。生地が冷たいのです。
当たり前ですが、冷蔵庫から出したての生地というのは
冷たいのです。
直説法の生地(28度〜34度)冷たい生地は冷えて締まっています(固く感じます)。
温かい生地は緩んでいます。扱いやすさで言いますと、冷えている生地の方が凄く扱いやすいと思います。
手粉も少なくてすみます。
冷たい生地を扱うときの特有の『復温させる』
と言う作業が入ります。
丸めた生地を、オーブンの発酵機能などを使って
(もちろん28度位の室温でも大丈夫です)
それだけです。
=成形出来るくらいに発酵している状態まで待つのです。もしオーブンの40度設定とかを使うと、大体40分くらいかかります。
35度とかを使うと50分位かかります。このベンチタイム中、直説法と違う部分として
(結露します)
表面がベタベタになりますでも焦らないでください。
それで良いのです。
ベタベタで。段々と結露の水滴も無くなってきますので安心してください。
上記以外でも、パンを綺麗に焼き上げるためには、色々と配慮する部分があります。
最終的にバゲット、カンパーニュ等のハイクラスなパンを作ろうと思っている方は、
このベンチタイムも超重要です。
以下、細々とした注意点でございます。
給水量の違いによるベンチタイムにかかる時間。
給水を170gで作った方は、このベンチタイムが、少し短い時間で終了します。
元々の生地が柔らかいので、ベンチタイムが取れている状態
(成形が出来るくらいにガスを含んで緩んでいる状態)
になるまでの時間が短くなります。
基本的には
硬い生地の方がベンチタイムは長くなります。
柔らかい生地の方がベンチタイムは短くなります。
生地表面の状態。乾きすぎに注意。
それに、家庭製パンで起こり得る『あるある』ですが、
パン屋の厨房でも気を使ってないパン屋だと『あるある』です。
家庭用オーブンなどで起こりうることなのですが、
生地の表面が段々と乾いていくことがあります。
これは、オーブン庫内を温めるために付いている、
ファン等の空気対流の仕組みの風の影響が強いです。
そして、最終的にパリパリの皮が張ってしまう事もあります。
これは出来るだけ避けたい状況です。
パン屋さんで使うホイロは、
温度と湿度を一定に保つ機能が有りますが、
家庭用のオーブンだと
温度は保てるけど、湿度が保ち難いです。
高性能オーブンで加湿機能付きなどの場合にはその機能を使えば良いのですが、
加湿機能が付いていない場合は、偶に生地の表面を触って乾燥していないかどうかを
見てあげてください。
もし乾燥しかけているようでしたら、軽く霧吹きをしてあげてください。
夏場は常温の霧吹きで大丈夫です。
冬場の場合には、温かい温水で霧吹きをしてあげましょう。
生地が乾かないために色々と方法は有るのですが、
取り敢えずは、霧吹きで十分です。
実際にどの位までベンチタイムを取るのか。
次のベンチタイム終了後以降を見てください。
8 ベンチタイム→成形
一次発酵
パンチ
一次発酵続き
パンチ→冷蔵庫へ
15時間後〜36時間後
冷蔵庫から出して
分割、丸め
ベンチタイム(生地が冷たいのでちょっと長くなります)複温させると言います
成形 今ここです。
最終発酵
焼成
ベンチタイムの終了は、下の動画の指跡の付き方で見る事ができます。
ベンチタイムが取れたらそのまま、成形に入ります。
こちらが給水150gのベンチタイム終了〜成形までの動画。
こちらが給水170gのベンチタイム終了〜成形までの動画。
今回のこのフォカッチャの成形は
『潰すだけ』です。
と言ってもポイントは存在します。
上記動画の20秒位からをよく見てください。
ベンチタイム中に鉄板などに張り付いてしまっているので、
適度に粉を振って、カードなどを使って剥がします。
鉄板にくっついている生地を無理やり剥がさないでください
生地を成形台の上に移す時に、台の上には粉が振れている状態です。
成形台の上に粉が振れていないと、成形台にべっとりと張り付いてしまいます。
さらっとしている生地の表面を
(さらっとしていなければ表面にも軽くベタつかなくなるくらいの量の粉を振ります)
手のひらで潰す感じです
潰すだけなんですが、何気にポイントは存在します。
丸めたり、コッペパン状に成形したり、餡子を包んだり、色々と成形はありますが、
共通認識として、以下の内容を心に留めておいてくださいませ。
出来るだけ生地の表面を傷つける事なく、
さらっとした(赤ちゃん肌)状態の生地を
ハリを出して成形する
9 最終発酵
一次発酵
パンチ
一次発酵続き
パンチ→冷蔵庫へ
15時間後〜36時間後
冷蔵庫から出して
分割、丸め
ベンチタイム(生地が冷たいのでちょっと長くなります)複温させると言います
成形
最終発酵 今ここです。
焼成
40度設定で30分位
この最終発酵を取っている時にも、ベンチタイム中と同じような気配りをしましょう。
給水の多いタイプで作っている方は、
40度設定で25分位で様子を見出しましょう。
(柔らかい生地は、最終発酵時間も短くなります。)
表面を乾かさないという事です。
これ、すごーく大事です。
本当に。
乾くと発酵していないように見えるんです。
でも内側は発酵してて、
気付けば、小さくて発酵していないように見えるのに、
指穴を開ける時に萎んでしまうのです。
パン生地にとって、必要以上の乾燥とは大敵なのです。
このフォカッチャの最終発酵の注意点としては以下のような事を気をつけます。
ちょっと若めに発酵を取ります。
指で穴を空ける焼き方をするので、
80%位の発酵加減にします
パンを焼く時に
今回のように指穴を空けたり、
ハサミを入れて焼く時や、
切り込みを入れて焼く時(クープを入れるとも言います)は
発酵を100%まで取ってしまうと、萎んでしまうため、
気持ち発酵を若めにします。
オリーブオイルを塗って
指穴を開けて
岩塩を振って
好きなハーブを振って(タイム等)
オーブンへ。
10 焼成
250度設定でしっかりと温度を上げたオーブンの中に入れます。
焼き時間は8分〜11分
基本の手捏ねパン 菓子パン生地を参照してください。
こんがりと焼き色を付けたい方は13分〜15分入れても大丈夫です
焼き時間を長くすると、
よく言えば、歯応えのあるパンが焼き上がります。
悪く言えば、固いパンが焼き上がります。
今回のこのパンは、白っぽく焼いて、もっちりを目指しているので、
11分位におさめれると良い感じになると思います。
これで今回の低温長時間発酵のフォカッチャ作りは終了になります。
伝えたい事が沢山ありまして、話が複雑になり申し訳ないです。
少しずつステップアップしましょー。
直説法の作り方はこちら3ページ
もご覧くださいませ。
今回のフォカッチャレッスンでお伝えしたい事のまとめ4ページ
パンを毎日焼くと言う方や、
一回で20個位のパンを焼くと言う方は、
家庭用の簡易ホイロなどの購入も考えても良いかもしれません。