日々使っている道具に不具合が生じた時。
買い替える場合と、修理する場合に分かれますが
今日のお話は、銅鍋の修理(打ち直し)
銅鍋と言っても様々で、硬い銅鍋もあれば、柔らかい銅鍋もあります。
ムラタが持っている銅鍋は2種類。
クレームパティシエールが2L位炊く事のできる小さくて強度の強いほうと
クレームパティシエールが5L位炊ける大きくて強度が弱いほう。
銅鍋でも、不純物の入り加減、素材的な事、形的な事でそれは柔らかくもあり、硬いものもあるのです。
それで今回、大きい方の鍋底が結構凹んできたため、打ち直しに持って行きました!
っと言うか、『自分で簡単な打ち直しが出来る様になってみたい』
こんな思いから、いつもお世話になっている鉄工所に習いに行ってきました。
高室鉄工所。
ムラタが想像する範囲で言えば、
バーナーなどで熱して、
柔らかくしたところを金槌でトントンカンカン
こんなイメージを持っていざレッスンスタート。
そこにはバーナーも無く、あったのは数本の金槌と木片と鉄の棒。
始まってみれば、それは地道な作業で、少しずつ、少しずつ、叩いて形を作っていくと言う
地道な作業。これをものの30分ほどで凸凹だった鍋底を丸みがかった銅鍋に。
取っ手のついている槌では、鍋の縁が邪魔して底をうまく叩けないからと。
少し重量のある鉄棒を使うやり方を教えていただきました。
いざ使って素人のムラタがやってみると、なかなか上手くいかないもので、部分的に銅が
延びてしまったり、逆に凹んでしまったり。
そこでこの鉄棒を少しだけ加工していただきました。
丸みをつけて頂き、前端部分が当たっても極端に凹まない様に。
これで、中心から少しずつ円を描きながら鍋肌を整えていく。
今まで一度も銅鍋の打ち直しなんて経験した事がなかったのですが、
初めての割には、高室先生の教えも丁寧で完璧には程遠いですが、
丸い鍋底が出来上がりました。
使っている器具、機材の手入れをする事。
これも一つの立派なパン作りの延長線。
次に打ち直しをする時は横に先生が居ない。
間違えれば、鍋に穴が空くかもしれないし、変なシワができてしまうかもしれない。
だけど、失敗に恐れる事なく、銅鍋の打ち直しを極めてみたいと思います。
パン職人村田圭吾。銅鍋を丸く出来る様、たまに厨房で鍋をトンカン叩いていると思いますが、びっくりせぬ様お気をつけくださいませ。
ムラタの銅鍋打ち直し修行の始まりです。
今週はパンの事を少しだけ忘れて、社会見学でした〜。