小麦生活の加古さんにお話を聞きました!

仕入れ先の業者様方から、相次いで、2021年産の小麦粉の使用注意点を聞かされて、少しドギマギしております。

小麦粉の蛋白は少し高いですよと。

吸水は少し入りが悪いかもしれませんと。

少し弾力がありますと。

具体的に物が手元に届いてみないとなんとも言えない状況なのですが、
事前の心の準備は必要かとお思いまして、自分なりに勉強してみました。

まずなんでこんな注意点があるのかというと。
カナダ、アメリカでの外国産小麦が、干ばつの影響を受けているらしいです。
天災に関してはなんとも言えませんので、
じゃーどうして干ばつが起こってしまうのかという事を調べてみる。

単純に水不足じゃないの?っと思ったあなた!
ムラタも同じです。

だけど干ばつと言っても、水がある状態で起こる事もあるという。
成長の初期に水分に恵まれた環境だと根が浅くはり、その状況で、成長の後期、収穫の前にそこまで酷くない水不足が起こったとすると、根が浅くしか張っていないが故に、地表に近い部分の水分が少なくなっただけで、モロに影響を受けてしまうようで、
逆に、成長の初期に水分が少し足りていない状況だと、根が下へ下へと張り、地表だけの水分に頼らず、深い部分の水分を補給できるため、成長後期、収穫前の水分不足でも、影響が受けにくいそうだ。

この『水ストレス』というのが成長や光合成、収量の減少とか枯死と言うのに繋がるらしい。

っで大体想像できる範囲のことがネットでもわかったのですが、
パン職人として知りたいこと。

その干ばつの影響を受けた小麦粉と言うのはタンパク値とかデンプン量とかデンプンの質とかはどんな影響があるのかと言う事。

これが知りたいんんです!
決まったルーティンみたいなものがあるのかと言う事。

例えば、干ばつだったらデンプンが少なくなるとか、グルテンが強くなるとか。。。。。そんな単純な法則みたいな物があれば知りたいと。

っでバーチャルな世界で調べてみるもそんな法則なんてなく、
こうなったら小麦を作ってその小麦でパンを作っている人に聞くのが一番わかりやすい説明をいただけるのではないかと。

だから、小麦生活の加古さんにお話を伺いまして、ムラタなりの解釈が以下です。

育て方によって、硬質小麦の種から軟質のような小麦粉が出来ることも有ったり、農業は全てがケースバイケースで、日本の検査基準と外国の検査基準がどのような違いがあるのか分からないのでなんとも言えませんという事、がズドーンときまして。

っで収穫した小麦粉を選別するのに日本の場合は色素センサーと言うものを通して選別するので、干ばつの害が有ったからと言って、色素センサーを通らないものはどの道、製品としては流れないので、品質がものすごく変わると言うことはあまり考えにくいっという現実。

だけど、そのセンサーに通る量が少ないと言うことは、収穫量が減った挙句、出荷できる量も少ないとなれば、小麦価格が19%も値上がりしたことは想像に難しくないと言うこと。

っで、製パンをどうしたら良いかという話。

その場その場で対処しろと言うこと。

ここまで引き伸ばして、こんな結論に至るのは申し訳ないですが、

ケースバイケースに対して、ケースバイケースで対処しろ。
それだけです。

対処は添加物に頼って製パン性を良くするタイプの人もいれば、
添加物に頼らず、化学反応を理解して、起こさせてよくするタイプも居るので、一概には言えませんが、食べる人のことを思い、作り手の知識と経験でできる限りの事をする。

それだけである。

だから技術を持てと。
守りたい人を守れるだけの力を手に入れろと。
ムラタパンブレないように頑張ります。

以下インスタに書いていない試作日記。

写真は日清製粉さんのローレンスと言う粉を使って焼いたクッペ。

離水が遅らすことができるかもというので、只今試作中。金曜日にもし綺麗なバゲットが焼けたら、64時間低温発酵でもボリュームが維持できるパン作りが出来る!

なんて事を夢見て試作中です。