基本の手捏ねパン 菓子パン生地(家庭製パン)

一次発酵(パンチの後の後半)

パンチが入れ終わったら、
40度設定(オーブンの発酵モード)で30分更に発酵させます。
この時、パンチを入れ終えた生地が乾かないようにラップをする事を忘れないでください。

 

 

 

 

分割。 丸め。(丸めとは、成形し易くする為の事前成形といっても過言ではないです)

分割
パン1つ1つの重さを一定にします。
目分量で6等分、7等分をしてもパンとしては焼きあがるのですが、
最終的な焼き上げの時に、大きいパンと、小さいパンでは火の入り方が変わってしまう為
焼き色のムラができたり、焼き加減を調整しにくくなります。
1枚の天板の上に乗せた均一な重さのパンが、均一に焼き色がついて、同じタイミングで
オーブンから出すことができる。
これをする為にも、
分割が大事なのです。

丸め
分割した生地を、ガスを抜く事をしながら、形を整えていく事です。
とりあえずは、動画のような簡易的な丸めで十分です。

動画の最後の方の『丸め』ですが、インスタ動画の方で色々と種類を書いておりますので、
参考にしていただけると幸いです。

『生地の丸めについて』のまとめ記事はこちら

 

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ベンチタイム(成形する前の休ませる時間)

40度設定(オーブンの発酵モード)で25分〜30分膨らませるだけです。
ベンチタイムの取り方基本
 生地の表面が赤ちゃんのぷるぷるほっぺ位のしっとり加減を維持して

 (乾くようでしたら、途中で霧吹きをしてあげてください)
 40℃で
 25分〜30分

生地を分割して丸めたら、鉄板やトレー上に乗せて発酵させながら休めます。
この時はラップ等をかけないほうが良いと思います。
ラップがべたっと張り付いて次の成形が難しくなる事があるからです。

ベンチタイムが取れたかどうかの簡単な判断の方法は、
指で3秒表面を押して指跡が薄っすら残る位がベストです。

 

ちょっと重要な話だけど、読み飛ばしても良い話。
発酵させながら休める』と言うのがベンチタイムのポイントです。
ベンチタイムを寒くて、湿度もない所(低温低湿)で取るのと、
ベンチタイムを暑くて、湿度が高い所(高温高湿)で取るのでは、
焼き上がるパンに大きな影響を及ぼします。そもそも論になりますが、ベンチタイムとは『成形をし易くする為にあり、成形した時に均一で強い気泡の分布を作り上げる為です』
これも難しい話ですね。
ハード系を作りたい方には、超重要事項です。
今回の乳製品や、油脂が入っているパン作りにおいては、そこまで重要視しなくても
大丈夫です。

成形

ベンチタイムが終了して、次にする事が、成形です。
まずは動画をどうぞ。

とりあえずパン作りを始める方々にマスターして欲しいのが
ドックパン。
成形には、丸めたり、細長くしたり、餡子を包んだり、カレーを包んだり、編み込んだり
色々と作り方は、有るのですが、

生地づくりが出来ていないのに、複雑な成形をやろうとすると
丸めたパンが萎んだり
細長くしたパンが平べったく焼きあがったり
餡子やカレーが飛び出して焼きあがったり
編み込んでるはずのパンが編み込み模様が消えてしまったりと

モチベーションを維持するのが難しい状況になり易いです。

だから、まずパン作りを始める人にして欲しいことは
『上手にドックパンを作る』

なんでも挟んでサンドイッチにも出来るし
なんでも塗ってコッペパンのようにも食べれるし。
いざという時の為の冷凍ストックにも対応できるし。

ドックパン最強説です。

初心者の方は、5回くらいはドックパンを作って、パン作りの大まかな流れを身に付けるのが
本当におすすめです。

その次に出来るようになってほしいのは
分割丸めのところでも紹介した
『生地の丸めについて』のまとめ記事はこちら
この丸めを使った成形。
『丸パン』です。

こんな感じでステップを一段ずつ上がっていく楽しみは家庭製パンの醍醐味だと思うのです。

成形の終えたパンを鉄板の上に動画のように並べて(オーブンシートを敷きましょう)
オーブンの発酵機能で最終発酵へと進みます。

最終発酵

最終発酵を取っていくのですが、
大体の目安として、40度で40分を目安とします。

ここも最終発酵の見極め一つでパンの密度が決まってきますので。
実は色々と細かい知識も必要なのですが。

今回のようなレシピ(乳製品、油脂分、砂糖等が入っている)では、
多少アバウトにみても、焼きあがったパンはフワフワとした、柔らかいパンとして
焼きあがるはずです。

 

 

 

 

こちらが最終発酵を取り終えたパン生地達です。
並べ方が悪いですね。(いいお手本とは言い難いです。)
パン生地を鉄板に並べる時間取りと言うのが存在します。

これはプロが鉄板にあんぱんを並べる時も、クロワッサンを並べる時も、
スリップマットの上にバゲットを並べる時も、
いつだってオーブンに入れるパン生地は
『間取りが的確に取れている必要性がある』
のです。

要は
パン生地とパン生地の間を均一な幅、隙間を開けましょうと言う事です。

この配慮一つで、一つ一つのパンが、くっ付いて焼きあがる事なく
均一な焼き色が付きやすくなります。
凄ーく大事です。

では、オーブンの発酵機能に入れて、40分間放置すれば良いのか?と言いますと、

ダメです!!

途中で生地の表面が乾いていたら、
霧吹きを満遍なく
全体にベトベトになりすぎない程度に
かけてください。
これは、パン屋さんで使う『ホイロ』と呼ばれる機械と
家庭用オーブンに付属でついている、発酵機能の性能の差があるためです。発酵するときに大事なことは
適度な湿度があって(生地表面がちょっとべたっとする位)
発酵させるパン生地によって違いますが、適温であること
家庭用オーブンでの発酵機能では、湿度が維持できなくて、発酵中の生地が乾いてしまって
膜を張ったようになり、ボリュームが途中で止まってしまうと言うことになります。
多少乾いたぐらいですと、霧吹きをかけてあげれば、再生しますが、
完全に乾ききってしまった生地だと、焼いても、綺麗に伸びなかったり、色付きが悪くなったりします。
家庭製パンを続けていくかたは、家庭用の小さいホイロというのも存在します。

でも、結構良いお値段しますので、初めのうちは要らないと思います。
贅沢品です。

毎日パン作りをするというような方や、
途中途中、生地の様子を見て霧吹きをかけている暇が無いという方、
天然酵母を管理する方、
米麹を自分で作ろうとする方、
などなど、発酵に対して、結構本気で向き合う方は、買っても損はないかなと思います。

では、発酵が取り終えたら、刷毛で『溶き卵』を表面に塗ります。
(発酵している生地を親指で少し押さえて、離したら指跡が気持ち残る位が目安です)
発酵が足りて無い時は、指跡が残らず、直ぐに元の状態に戻ります。

これは、焼いている最中に少しでもボリュームが出る事を目的としているのと、
焼きあがって冷めた時に。パンが硬くなるのを防ぐ為です。

もしちょっとズボラなパン作りでも気にしない。
焼きたてを食べきってしまうという時には、しなくても(卵を塗らなくても)大丈夫です。
その代わり、霧吹きでたっぷりの水をかけて焼き始めてください。

今回は試しに半分だけ溶き卵を塗って焼いてみます。
(使い終えて余った溶き卵は、卵焼き等にしてしまいましょう。)
つ一つの材料を大事に。無駄にする事なく。

焼成。

やっと『焼き』までたどり着きましたね。
なかなか、険しい道のりだったと思います。
これだけ手間暇かけたパン生地だから、
やっぱり丁寧に焼き上げたいものです。

 

 

 

 

 

 

さー焼き始めます!っと言いたいところなのですが、
ここでも何点か補足しておきます。

『オーブンで発酵機能を使って発酵させて、同じオーブンで焼く』

ここで、戸惑ってしまう事が多々あります。

オーブンは瞬間的にパンを焼く温度まで上げれないという事。

結論だけ先に言いますと、

パン生地は最終発酵が取り終える前に(7割位で)外に出す。
あまり乾かないように注意する(無風の場所が好ましいです。)

オーブンは
余熱を開始する。

そうなんです。
今まで説明してきたような家庭製パンの時短パン作りだと、
最終発酵のピーク時間(このタイミングで焼くとしっかりと膨らんでくれますよっという時間)
が短いのです。

だから、最終発酵が取り終えてから、いざオーブンの余熱を初めてしまうと、余熱が終わった頃には
パン生地がしぼみ始めているという事にもなりかねません。

*オーブンによって、余熱時間が違いますので、焼きたい温度まで上げる為の余熱時間をあらかじめ
知っておく方がいいと思います。
因みに、ムラタがパン教室時代に購入していた(2013年)石窯ドームだと余熱時間10分位はかかります。ガスオーブンだともっと短時間で余熱が終わります。業務用のオーブンだと1時間弱かかります。家庭製パンのプロ向けな機種の『武蔵』等も余熱に40分〜60分はかかります。ここまで余熱時間が長くかかる機種で本格的にパン作りをするとなると、ホイロの導入が必要になります。
では余熱開始です!!
今回のこの生地の焼成温度は
220℃ で 9分〜11分を目安に焼きたいと思います。
じゃ何で上の写真は250度で余熱してるの?と言われますと。
経験上、このオーブンで焼く時は、
余熱をしっかりと上げて、(焼きたい温度より20〜30℃高く)
焼き始める方が綺麗に焼けるからです。
こればっかりは使っているオーブンの『癖』とか、『力』とか、『空気対流』とかを見ながら
機械と相談しながらする必要がありますので、一概には言えないのですが、

『じゃどうしたら良いのよ』という方は、

250度余熱
そのまま余熱が終了したら、パン生地の乗った天板を入れる
初めの3分が過ぎたら
220℃設定に切り替えて焼きを継続する。
 これでやってみてください。
 そしてすごーく大事な事。
 ステップアップ式にパン作りが上手になりたい方は
焼いた時の温度をメモしておいてください。
上記のように焼いて、9分〜11分で焼けたのであればそれで良いのですが、
『13分経っても色がつかない』
 『8分で焼き色が付いてしまった』
 このような場合には、余熱温度を少し下げたり、上げたりして調節する事や、
後半の設定温度を210度にしたり、230度にしたりする事で対応します。
 なぜ最初から、一定の温度で焼かないのかと言いますと、
 家庭用のオーブンの『力』がプロ向けのオーブンに比べると弱く、
パン生地をオーブンに入れた途端、庫内温度が、ガクッと下がってしまい、
 釜伸び(パン生地が焼き始めにグッと伸びる事)がしなかったり、
焼き色が薄ぼけて付いたりする為です。
 そしてそして、下の画像を見てください。

家庭用オーブンで均一な焼き色をつける場合には、
焼き上げ終了間近(終了1〜2分前)でパンの位置や向きを変えてあげると綺麗に色がつきます。
この時に、出来るだけオーブンの温度と生地表面温度を下げたくないので、素早く行いましょー。

焼き上がりです。

焼きのまとめ。
パンが7割くらい発酵したところで
オーブン余熱開始、250度
余熱終了のタイミングと最終発酵がバッチリ取れているタイミングが揃うとベスト。
窯入れ。オーブンに卵を塗った天板に並んでいるパン達を入れます。
250度設定のまま初めの3分焼いて、
そのまま扉を開ける事なく
220度設定に変えて5分焼きます。
扉を開けて素早く、焼き色が濃いパンと焼き色が薄いパンの配置を入れ替えます。
220度設定で2分前後焼き色が均一になるように焼き上げて
綺麗に色がついたら、オーブンから出します。
これを9分〜11分の間に納めます。
9分以下だとこのレシピの場合、生焼け感が感じるかもしれません。
11分以上だと、パンを食べた時に少し、硬く感じるかもしれません。
だから、焼き時間を意識して焼いて欲しいのです。
一回うまく焼ければ、あとは同じような感じなので
2回目、3回目も同じように焼くことができます。

焼き上がりましたら、パン用のスノコや、網などに取り移して、
冷ましてからお召し上がりくださいませ。

 

 

 

 

写真奥側が、卵を塗らずに焼いたプチパン。(ちょっとくすんでいる感じ)
写真手前が、卵を塗って焼いたプチパン。(ツヤツヤな感じ)
色艶が違いますね。

どちらでも焼きたては美味しいのですが、
冷めてからよりふわふわ感を持続するのは、手前の卵を塗ったパンになります。

すぐに食べる場合には、中に具材を挟んでふわふわあったサンドなど、ご自由にお召し上がりくださいませ。
サンドイッチなど傷みやすいものを使う場合には、しっかりと冷ましてから、具材を挟んで、乾かないように袋に入れる等して、食中毒等には注意しましょう。

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

コメント

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